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日本フォードについて
フォード・ジャパン・リミテッド(Ford Japan Limited,略称:FJL)はアメリカの自動車メーカー、フォード・モーターの100%子会社で、日本においてフォード・モーターの自動車を輸入販売する会社だが、日本の会社ではなく米国法に基づいて設立された会社である。登記上の本店は米国ミシガン州ディアボーン。日本における本社は東京都港区。
当初”オートラマ店”の名称でフォード車及びフォードブランドのマツダOEM車の販売を行っていた。1994年に”フォード店”に名称を変更し、輸入フォード車のラインナップ充実を図る。また2000年より段階的にマツダOEM車の販売を中止し、2003年には商品ラインナップの全てを輸入フォード車へ切り替えている。
1999年に直営販売会社が設立されて以降は、ブランドイメージ向上施策によるマツダOEM車の販売中止、直営店重視施策や輸入フォード車の販売不振も重なり、各地でフォード店の閉鎖・撤退や経営譲渡が続出した。例として、かつては23店舗と日本最多のフォード店が存在した千葉県では2007年7月現在、1店舗にまで数を減らしている。そのため全盛期の1990年代中頃と比較して販売台数、販売力ともに大幅に落ちている状況にある。
1994年、アメリカ製マスタングと欧州製モンデオを日本へ投入した際、国産車並みの低価格で販売したことがあった。このため、当時、ライバルのGM系のシボレーやオペルなどを輸入していたヤナセもそれに追随してシボレー・カマロは大幅値下げを行い、オペル・ヴィータは150万円台のグレードを投入した。特にモンデオはフォルクスワーゲン・ゴルフを標的とした比較広告展開を行うなど、かなり積極的に低価格を強調していた。これにより1996年には21,000台と輸入フォード車の販売台数最高記録を達成した。しかし、この路線はフォード=廉価車というイメージを持たせリセールバリューにも影響するなどの弊害をもたらした。低価格路線は短期的には成功したと言えるが、輸入車にプレミアム性を求める市場では中・長期的視野で見た場合、結果的に失敗であった。
日本ではフォード=アメリカ車というイメージが強くヨーロッパ製フォード車であってもアメリカ車とみなされてしまう、またマツダOEM車を販売しているため結果的に他の輸入フォード車もマツダのバッジエンジニアリングだと思われてしまう、などフォードに対する一般認知度の低さや、前述の低価格路線によるブランドイメージ悪化などの問題があった。これを解消するため2000年より下記の見直し策を実施した。
* マツダとフォードのブランド明確化のためマツダOEM車の販売中止(ただしトリビュートの兄弟車であるエスケープは継続)
* 各店舗の内外装をFJLで定めた統一基準デザインにするよう指導
* SUV・スポーツ系車種はアメリカ製、その他の車種はヨーロッパ製とし、広告面で強調
* フォード=廉価というイメージを払拭し、プレミアム性向上のため低価格路線の撤廃
しかしこのブランドイメージ向上施策は決して成功しているとは言いがたく、特に主力商品であるマツダOEM車の販売中止は各フォード店へ大きなダメージを与え、結果的にブランドイメージが確立するよりも先に店舗数の減少という悪影響の形で現れてしまった。またプレミアム性向上を目的としながら2002年にリンカーンの販売停止を行うなど[1]矛盾した点も散見された。
2008年現在は導入車種や広告展開の見直しを図り、対日導入車種を北米系SUV車及びマスタングとし、『フォード=アメリカ』のイメージ戦略を進めている。これは為替レートのユーロ高により、ヨーロッパ製フォード車の価格を大幅に値上げしなければ導入できなくなったという事情も大きく影響しているが、ようやく認知度を高めつつあったヨーロッパ製フォード車の輸入中断はFJLの販売戦略に少なくない戦略転換を強いることになった。そして2008年5月にリンカーン・ナビゲーターの日本販売を機にリンカーンブランドの取扱いを再開、また装備を充実させた限定車を積極的に投入するなどしプレミアム性を重視したイメージ向上策を推し進めている。